書いて字のごとくで、
周囲や環境の変化に適応できずに様々な症状をきたすことです。
引き起こされる症状は多岐に渡りますが、
不眠だったり抑うつ症状(やる気がなくなる、食欲がなくなる、疲れやすくなる)などが一般的です。
仕事や学業についていけず潰れてしまった、といったエピソードはこの疾患に当てはまるかもしれません。
この疾患であれば、仕事や学業による(本人にとって)過重な負担が、精神的な重圧(ストレス)となり、不調をきたすのですから、
仕事や学業の過重な負担を取りのぞけば、ひとまず症状は改善します。
しかし、その仕事や学業はどのようなカタチであれ、ご自身で選んだもの。
もしその仕事や学業を継続したいのであれば、ご自身も変わる必要があります。
ストレス耐性を身につける、ストレスを上手く発散させる方法を身につける、考え方(思考)を修正し自分を追い込まないようにする、など考えことや取り組むべきことはたくさんあります。
また、環境に働きかけご自身にあった環境を作り出すことができれば、それも解決手段になりえますが、それはよほど恵まれた環境でなければ実現しません。
他者を変えるのはとてもむずかしいです。環境を変えるのはなおさら難しいものです。
それに比べれば、まだ取り組みやすいのは、自分です。
ですが「意識を変えてこれから気分一新していく!」
といった抽象的な目標はなにをもって達成したのかがはっきりしませんし、
具体的な変化が得られないことも多いです。
そもそも「意識を変える」とはなんでしょうか。
もし、ご自身の意識を自在に変えていけるのであれば、
最終的にあなたの意識を、あなたとは別の人格の意識と同じものにすることができるということになります。
それって不可能ですよね。
そのため「意識を変える」ではなく、
「思考を変える」であったり、(思考の結果である)「行動を変える」
が取り組むべきポイントです。
これらについてじっくり取り組む場合はカウンセリングが有効である場合もあります。
例えばどうしても仕事を引き受けすぎて潰れてしまうような方では、
「仕事を抱えすぎてこれ以上は引き受けられません」などと
具体的な行動として、断る、ということが必要になるかもしれません。
その結果ご自身の会社や組織での評価は下がってしまうかもしれませんが、
ご自身が潰れてしまい出社できず、抱えていた仕事を途中で中断してしまうよりは良いかもしれません。
どうしても短期間だけ負荷がかかるのでこの時期だけ乗り切りたい、という状況であれば、
期間限定で不安を和らげるお薬を内服していただくこともできます。
ただし、これはあくまで対症療法であり、数ヶ月程度と期間限定の対応であることをご承知おきください。